クリスマスはソウルを聴きながら・PART4
いよいよクリスマス・イヴ。
クリスマスに聴きたいソウル・アルバムも最終章。
今まで紹介したのは男女間における愛をテーマにしたものばかり。
本当のところ、神の御加護に近い広い意味での愛、
家族愛、人類愛、無償の愛、
さらには地球上で生を営んでいるものに対しての愛でなければ、
クリスマスが意味する愛の高みには至らないのだと思います。
数多くのソウル・アルバムのなかで、
その高みに到達した作品は、残念ながらそう多くありません。
もっと他のジャンルにおいても同じですが。
その中で壮大なスケールでサウンドを構築し愛を表現しして、
聴く者すべてに幸せを与えてくれるアルバムといえば、
マーヴィン・ゲイの『What’s going on』
と音楽好きならば誰もが認めるところでしょう。
宇宙の谷間から湧き出ているかのような浮遊感のあるストリングス
新しい時代の夜明けを告げるようなパーカッションの響き、
今までには無い手法を施したアレンジは、
ソウルというカテゴリーに収まれきらない雄大さを感じます。
その宇宙規模のサウンドの上を、
セクシャルで優しいマーヴィンの歌声が乗るわけですから、
聴く者が至福の愛に満たされるのは当然の成り行き。
歌われているメッセージは、
ベトナム反戦、黒人公民権運動への同胞への呼びかけ、
環境問題、信仰心についてと、
当時の時代を色濃く反映しています。
ただマーヴィンの歌声は
それらのいつの世も人類が抱える問題を
普遍的なもの変える力があり、慈愛に満ちた表現は、
まるで愛の力を説く宣教師の説教のようにさえ感じます。
このアルバムを「愛の聖書」と名づけても
何ら違和感がありません。
今年のクリスマスはテレビを見ないで、
静かに音楽に耳を傾けることをお勧めします。
大切な家族と、親しい友達と、最愛の恋人と、
無事にクリスマスを過ごせることを感謝するために。
また震災でかけがえのない人を失ってしまった人々と
ともに鎮魂のために。
すでに天国に召されたマーヴィンですが、
人々が忘れがちな愛について考える機会を与えるため、
日常の何気ない出来事にも愛があることを
気づかせるために、
このアルバムをつくったのだと思います。
Happy Christmas!!
(店主YUZO)

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