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2020年5月14日 (木)

木の香便り

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コロナウィルス蔓延のため、世間ではアマビエを描くことが流行っていますな。

アマビエというのは、江戸末期に肥後の国に現れた妖怪で「これから6年間は豊年の年もあるが疫病が流行る年もある。わが身を描けば災いから逃れることができる。われを描けよ」と告げて、海へと去っていたという言い伝えがある。

このわが身を描けば災いから逃れることができると、予言めいたこと告げたために、現代人のわたしたちは、コロナウィルスの収束を願ってアマビエを描いてわけです。

こういう緊急事態には庶民は颯爽と活動するもので、今やサンリオの猫ちゃんのようにアマビエのグッズが氾濫している。

逞しき商魂。

いやいや、泰平を願う庶民の尊き願い。

それに比べると、政府というのはマスクすら、ちゃんと配れないのだから困ったものです。

 

そこで、ひねくれ者の私ふと思うです。

江戸の庶民はコレラが流行った惨事に、アマビエという妖怪を生み出して泰平を祈願したのですが、現代人の私たちはモノが氾濫しているからか、想像力が衰退したのか、現代に合った妖怪を生み出せずに、江戸時代の真似事をしている。

かの水木しげる先生が仰っていたが、妖怪は眼で見るものではなく感じるものである。

現代人は科学的な思考が板についてしまったのか、眼に見えないものは無きものと信じていて、妖怪を感じることができない。

その代わりに情報過多の時代ですから、すぐにアマビエが活躍した文献を見つけ出して、この妖怪こそが救世主と書き立てる。

もしかすると、アマビエは絶滅危惧種であって、もう日本にはいないのかもしれないのに。

 

コロナウィルスを収束に向かわせるのは、ワクチンや特効薬の開発だけではない思いたい。

やはり自由奔放な想像力で、この陰鬱とした閉鎖から解放されないと、真の収束とはいえないのではと思いたい。

江戸時代の想像力に現代人が頼っているのでは、あまりにも悲しいですな。

宗教色のない自由奔放な妖怪の登場を願いたいものです。

 

おあとがよろしいようで。

 

(店主YUZOO)

5月 14, 2020 店主のつぶやき |

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