『マトリョーシカはかく語りき』前夜
以前から、マトリョーシカのコレクター、研究者、買付人などを一堂に会した「マトリョーシカ茶会」のようなものを企画したいと思っていた。
マトリョーシカにどっぷりとハマった人たちが、自身のマトリョーシカ観を語り、研究者は成果を発表し、買付人は苦労話を話す。
マトリョーシカをキーワードに、それぞれ気ままに談話する交流の場となれば愉しいだろうなと、ぼんやりと夢想していたのである。
明日開催する『マトリョーシカはかく語りき』は、その夢想を少しばり具現化した企画と、自分では思っていた。
何しろ、アンティーク・マトリョーシカ・コレクターの草分け、道上克さんとの座談会である。
今、展示してあるアンティーク・マトリョーシカをご覧にになったお客様が、マトリョーシカについての知識をつけてもらうことで、更にその魅力を感じてもらえばという、言わばギャラリー・トーク的なもの。
それほど、大上段に構えた企画ではなかった。
しかし。だが。何とも。もはや。
座談会の参加希望者は、マトリョーシカの知識と研究では五本指に入る、名だたる大御所ばかり。
私からお伝えする新事実など何もなく、ただ頭を垂れて教えを乞うようなことにならないかと、この企画の無謀さに恐れ慄いている。
幕下力士が千秋楽で白鵬とあたるようなもの。
素人が紅白歌合戦でトリを務めるようなもの。
ダルビッシュの直球を素手で捕るようなもの。
もうすでに脇の下にじっとりと脂汗をかいている。
この半月、マトリョーシカに関する文献を読み直したり、簡単な資料を作って整理したりと、呑む量を減らして格闘しているのだが、ロシア語が読めないことには、先にも横にも進めない。
日々、こつこつと勉学に励むことの必要性を思い知らさせれた次第。
バイカル湖より深く猛省。
明日はどんな風が吹くのやら。
(店主ЮУЗОО)
3月 23, 2018 店主のつぶやき展示会情報 | Permalink
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