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2018年1月28日 (日)

第27回 耳に良く効く処方箋




シュレルズ&キング・カーティス『ギヴ・ア・ツイスト・パーティ』(セプター)

ツイスト・ブーム真っ盛りの1962年、この流れに乗って企画されたアルバム。
当時「Will you love me tomorrow 」、ビートルズもカバーした「Baby it’s you 」などのヒット曲を連発していた人気のガールズ・グループ、シュレルズと売れっ子サックス奏者、キング・カーティスが組んだら、どんなご機嫌なアルバムが出来上がるのだろうと、レコード会社が熱を入れた企画だったのがわかる。


このアルバムの企画で注文すべきは、何曲かキング・カーティスがボーカルを取っていること。
サックスでは艶めかしい音色が特徴のカーティスだけど、ボーカルは意外にも軽めの豚骨味で、手本にしていたのはレイ・チャールズだと、はっきりわかるスタイルが微笑ましい。
「Take the last train home 」は、完全にリズムからボーカルまでレイの「What’d I say 」の影響が大きいナンバー。
心の底からレイのことを陶酔していたのでしょうな。思わず目頭が熱くなります。




シュレルズ・サイドの聴きどころは、一曲目の「Mama here comes the bride 」。
結婚行進曲のイントロに導かれて、嬉々として歌い始める姿に、箸が転んでも笑い転げる女の子たちの若さが弾けんばりのボーカルに、もう目尻が下がりニヤケてしまいます。
はち切れんばかりの若さがないと、こんなにエネルギッシュに歌えませんな。
目尻の皺が目立つ私には、もう逆立ちしたって、こんな曲は歌えません。


あとジェシー・ヒルのヒット曲「Ooh poo pah doo 」でディープな歌唱を聴かせて、シュレルズの違った一面を見られたのが、意外な収穫。
星の数ほどあるガールズ・グループの中でも、実力はひとつ抜き出ていたことを証明してくれる影の注目曲です。


ソウル・ジャズ好きとガールズ・グループ好きの両方のお腹を満たせてくれる良盤。

(店主YUZOO)

1月 28, 2018 店主のつぶやきCDレビュー |

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