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2017年11月23日 (木)

中国深圳驚天動地の旅(上)





つい先日、会社から特命を受けて、中国深圳に行くことになった。
もちろん中国に木の香出店の下調べでもなければ、日中友好の特使としてでもない。
特命ゆえ内容は明記できないが、会社としては重要ような事項であるのは明白で、私以外にも3人が同行することなった。
当然のことであるが、正しい判断である。

羽田空港から香港まで飛行機で行き、それから陸路で深圳に入る。
飛行機は4時間半ぐらいで、入国審査が30分ぐらい。陸路は2時間ほどで、途中で国境の検問がある。
香港空港はハブ空港なゆえか、たくさんの人種が集まっていて、まさにメルティング・ポット。海外に来たという気分に否が応にもなる。





悪友が香港と深圳は歩いても行ける距離だと嘯いていたが、香港から海の彼方に深圳のビル群が見えるものの、霧に包まれて摩天楼のようである。
それも向う岸に数十キロにわたって何棟も高層ビルが聳えているから、深圳の大きさがわかるというもの。

距離感を日本で喩えるならば、瀬戸大橋を渡るような感じ。
もちろん岡山県にも愛媛県にも、あれほどのビル群は存在しないが、とうてい歩いて行ける距離ではない。
悪友は舌から先に生まれた鎌倉に住む男。
海が目の前にないと、すぐに嘯く癖がある。

国境の検問はETC導入前の料金所のようで、たくさんの自動車で渋滞しているが、銃を携えた兵士が跋扈するような物々しさはない。
病院の待合室のようで
「カトウサンハダレ?」
と小窓から検問官が言うと
「ワタシデス」と手を挙げてニコリと笑うだけで済む。
「ニュウコクノモクテキハ?」と威圧的な詰問もなく、袖の下を要求されることもなく、平和裡に事務的に進むのが嬉しい。
自分のパスポートはロシアのビザばかりなので、少し不穏な動きでも何故か緊張してしまうのが癖づいてしまっている。





そしてホテルに着くと、現地のスタッフが迎えてくれた。
スタッフはとても気遣いのある人柄で、中国語が話せない私にいろいろと便宜を図ってくれる。日本人の「おもてなし」の一歩先をいく心のきめ細やかさである。
そういう時に、いつも自己嫌悪に陥るのは、海外に行く前に挨拶や最低限の言葉を覚えれば良かったと、ツボから手が抜けなくなった熊のように反省してしまう。
「你好」と「謝謝」だけで会話にもならない。




初日は打合せを兼ねて広東料理の店へ。
思えば、まだ陽の開けない早朝から今まで、すでに14時間も経っている。
どんなに緊張を強いられても、悲しいことが起きても、腹が減るのは人間の業である。
メニューには日本語こそないが、分かり易いように写真と英語が添えてある。

ただ嬉しいのは同じ漢字を使う国。
ひらがなの無い重厚感のある料理名を見て、どんな料理なのか想像がつくのが嬉しい。
「清蒸石斑魚」、「芙蓉蛋」、「清炒菜心」、「海鮮炒飯」と漢字が表すとおりの料理が運ばれてくる。
私は当然のことながら、まずは「啤酒!」と注文する。
もちろん青島啤酒である。

そこで最初に覚える中国語は「啤酒」と「好吃」と腹に決めた。
人間が生きていく上で重要な単語である。

食事にありつけなければ、餓死してしまう。酒にありつけなければ、心が休まらない。

ちなみに「好吃」は美味しいという意味である。


♬写真と本文はあまり関係ありません。
(店主・YUZOO)

11月 23, 2017 海外仕入れ店主のつぶやき |

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