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2013年1月 7日 (月)

グジェリ工場訪問記(2)

  2012_005

筆不精な性格ゆえ、

なかなか進展しないロシア仕入れ話であるが、

ここは心機一転、新年に合わせて再開ということに。

先回はグジェリに行く列車に乗るまでで

終わっていたので、その続きから。

  

 

アントン君は大学の講義があるので、

ふたつ先の駅でお別れをし、

それ以後はチェリパシカ氏と私だけに。

とは言っても長距離の旅ではない。

東京から熱海に行くようなものである。

  

 

車内は日本の近郊列車と同じく

ボックスシートが中心になっているが、

座席は公園のベンチのような無愛想なつくりで、

その硬さに早くもうんざりさせられる。

窓ガラスもモスクワ特有の黄色い砂埃が、

前面に張り付いていて、車窓を楽しむというより、

ゼリーの中から景色を見ているような状態。

壁や座席の所々に描かれている落書きも

消されず放置されたまま。

  

目的地までは届けてあげるから、

それ以外のことでは文句を言うなといわんばかりである。

運賃が日本の4分の1ぐらいだけに、

車内設備やサービス向上には、

手が回らないと推測するのは、思い過ごしか。

  

 

ただ昭和40年代に走っていた電車のような

鉄板と板張りでつくられた無骨な車内は、

どこか懐かしい気分にさせてくれるのは事実である。

日本の鉄道が

機能と快適さを重視するデザインに代わって、

旅情というものが無くなったと

お嘆きのオールド乗り鉄の皆様、

これからはロシアの鉄道は注目株ですゾ。

   Photo

   

  

やがて列車はモスクワ市街地を抜け、田園風景へと移り、

白樺と針葉樹からなる森と

黄金色に彩りを変えた草原地帯が、

交互に車窓に映し出されるようになる。

どこまでも続く広大な大地を眺めていると、

漠然とした寂寥感に捉えられ、妙に落ち着かなくなる。

   

  

  

高層ビルに囲まれた都会に暮らし、

郊外に出ても東西南北いずれかに、

山々が連なっている景色が見える日本での生活が、

この360度、

何も視界を遮るものがない風景に慣れていないため、

不安にさせるのだろうか。

  

  

すでに私の意識や眼の記憶には、

島国根性がじんわりと染みついているのだろう。

やれやれ。

  

  

  

 

※車内および風景の写真を撮り忘れたため、

 タンク車とネットで見つけた写真でご勘弁を。

 

 

(つづく)

1月 7, 2013 海外仕入れ |

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