ロシアで高村光雲に出会う
次はボゴロツカヤへ(発音が間違っているかもしれない)
セルゲイ・パッサードから、車でさらに西北へ1時間ほど行った村で、
ここでは素朴なおもちゃを製造している。
その素朴なおもちゃとは、
板の下に丸い球が糸で吊るしてあって、
それをぐるぐると回すと、板の上にある熊の人形の手足が動き、
スキーをしたり、釣りをしたり、絵を描いたり、踊ったりするもの。
動きがユーモラスなのが微笑ましいが、
単純すぎて30分も遊ぶことはできない。
モスクワ郊外に出ると感じるのだが、日本のように山々が連なることはなく、
どこまでも森林と草原が続き、ときどきダーチャと思われる集落がある程度だ。
ボゴロツカヤも同様で、こんな所に工場あるのかというような場所に、
ひっそりと佇んでいる。
ここでは工場見学も重要な収入源なのか、
博物館が併設されていて、そちらへ通される。
マトリョーシカ工場よりは、きっちりと整理されていて、
美しい女性が説明についてくれる。(これは重要です)
「ボゴロツカヤの歴史は……」
と丁寧に説明してくれ、それをニコライさんが訳してくれるのだが、
元々講義を聞くのが苦手な性格に加えて、
昼食時にニコライさんとウォッカを1本空けてしまったため、
ふわふわとした気分で女性の顔ばかり見ている。
ニコライさんも同様で、意味不明の日本語を連発しだし
「今日は実に楽しい。ロシア人と熊は、昔から仲良しです」
と陽気になっている。
(つづく)
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