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2009年1月19日 (月)

コブロフさんへのプレゼント

いよいよ、仕入れ初日。

まずは先回のロシア訪問時に世話になったコブロフさんに会いに行く。コブロフさんは「地球の歩き方」に紹介された「木の香」でも人気のある作家。少しリアルな顔立ちと目のぱっちりとした可愛い女の子が特長で、マトリョーシカ好きならば、ひとつは手元に置きたくなる作品をつくっている。もうひとつの特長は、木彫りを施したサンタクロースやスノーマンといった作品群で、こちらはあまり日本では見かけないもの。

ふたつの異なった作風が、ひとりの作家の手でつくられているのが、コブロフ作品のすごいところ。

今回は、何か日本の木工芸品をプレゼントしたいと思い立ち、木の香でも取り扱っている、箱根の木象嵌画を持参した。(貞さんの作品がロシアに渡りましたよ!)

コブロフさんは包みを開くなり、ラテン的なノリの陽気さで、「わぁ~お!!これはすごい!(たぶんそう言っている)」と開口一番に叫び、仕事中の奥さんを呼び、まわりの人たちを掻き集め「これは日本人がつくった作品だぞ。実に絵柄もキュートで技術も高度だ(たぶんそう言っている)」と興奮を抑えきれない様子。端から見れば、コブロフさんが口上で象嵌を売っている、縁日のような人だかり。

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自分たちが木象嵌画をプレゼントしたかったのかは、理由がある。ロシアでマトリョーシカつくりの発端、ヒントとなったのが、約100年前にロシアに渡った、箱根の七福神をモチーフにした入れ子人形といわれているだけに、同じ箱根でつくられた木象嵌画が、現代作家の新しい作品のインスピレーションにつながればと思ったからだ。やがてロシアと日本の木工作家の技術交流になり、関係が深まっていけばいいなと夢はふくらむ。

鑑定士のような目つきで作品を見るとコブロフさんは、矢継ぎ早やに質問してきた。コブロフさんは英語が話せるので質問は英語なのだが、あまりの早口に、たかなしさんも私も、鳩のように首をたてに振ってうなずくばかり。コブロフさんの好奇心の泉は、こんこんと湧き出てくる様子。

唯一象嵌のモチーフを説明するために持っていた雛祭りのパンフレット見せて「日本では、女の子を祝う祭りは3月、男の子の祭りは5月にあるんだよ」というと

「日本では子どもを祝う祭りは、他にもあるのか?」

「このパンフレットの人形はこけしなのか?何でつくられているんだ?」

「日本のどこでも行う祭りなのか?」と質問は日本の文化にまでおよび、知りうる限りの英単語を駆使して何とか説明するのだが、ちゃんと伝わったかは神のみぞ知る。(あぁ、ロシア語だけでなく英語も勉強すべきだった!)

コブロフさんは作家だけに興味は、デザインから木の種類までに及び、好奇心の泉は枯れることはない。木彫をしているだけに、木肌の違う木片を嵌めてつくる技法は、今後の作品つくりの大きなヒントになったのかもしれない。数年後、木象嵌が入った作品が見られたら嬉しいなと、夢心地の私たち。

初日から幸せな気分。

(つづく)

1月 19, 2009 海外仕入れ |

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